二枚に分かれて取り込んだ見開きを、出来るだけ綺麗に表示出来るように調整をします。
単行本から取り込むと、真ん中の部分は裁ち切りでどうしても白く切れてしまいます。
足らない部分は絵がズレても詰めた方が、真ん中にぽっかりと白い空間が出来るより見栄えがいいと私は思います。
スキャナで読み込んだだけのファイルだと、縦横の比がkindleや委託先の原稿サイズと違います、それをただくっつけただけだと、指定の原稿サイズに合っていないので真ん中に白い隙間が出来ます。それをなくすためには原稿ぴったりのサイズの原盤に絵を貼り付け隙間が出来ないように真ん中に寄せる必要があるのです。
この二枚の原稿を見開きでくっつける為の作業は、まずkindleや委託先の原稿ぴったりのサイズの新規の原稿を作ります。
kindleは1280px 800px
うちの委託先のまんがonWEBさまは
2000px 1412px
その白紙原稿を作ってから、それにこの読み込んだ原稿をコピーアンドペーストして原稿のサイズに合わせつつ、真ん中に寄せます。
kindleで作業を紹介します。
kindleは1280px 800pxとサイズが小さいので、読み込んだものをそのまま貼るとこのように大きくはみ出します。
コレを自由変形(winはctrl+T) (macはコマンド+T)でシフトを押しながら(対比をそのままにするために押す)縮小します。
2000px 1412pxだとほぼ原寸でペースト出来ます。
縮小と共に、真ん中に寄せます。
右ページには右に、左ページには左に隙間が出来ます。
これは左ページ 作業は同じです。
左ページ、サイズ合わせました。
(後に紹介するモアレの除去をやっていないのでトーンにモアレが出ていますが、ここではその作業は省略します)
二つのウィンドウを並べて上下にズレがないか確認します。ズレがあったら、レイヤー移動で調整してください。微調整はマウスやペンタブより矢印ボタンで動かした方がいいです。
表示された場合、こんな感じでくっつきます。よく見ないと真ん中のかけてる所はそんなに気になりません。
真ん中に白い柱があると、もの凄い違和感があります。
まぁそこはお好みで選択してください。
もっと綺麗にしたい人は、原稿から読み込み直しましょう。
これは原稿から読み込み直して、上に書いてるのと同じ方法で作った見開きです。
圧倒的に綺麗なのが分かってもらえると思います。
この手間、かける価値はあると私は思います。
原稿の補正はカラーとグレースケールは分けてやってください。(カラーも白黒になっちゃいますので)
本の修正、書き足しが終わりましたら、それを次の作業、製本に回すために頭からきちんと並んだ番号を付ける必要があります。
作ったカラーの表紙、差し替えや書き足しのページを、作中の順番に合うように番号を付けてメインのグレー原稿フォルダに入れます。
この時、作り直した見開きは混ぜてはいけません。原稿のサイズが違います。読み込んだままの未修正のファイルを入れたままか、白の数字だけあったダミーファイルを入れておきます。修正した見開き原稿は原稿全体をリサイズした後に差し替えます。
フォルダの表示は「並べ替え>名前」なってる事を確認しましょう。
表紙の裏も見開きが変わらないように、本の通りに白一枚入れます。裏表紙の所もそうです。本の並びの通りに数字を合わせて並べてください。その時、たとえば003と004の間にもう一枚入れたかったら003a 003bのようにすれば同じ数字でも並び換えが可能です。
並べ終わったら、リネームアプリで一気に名前を001から付け直します。
(代理店用の原稿は代理店からの指定の名前の付け方にまた後でリネームします。)
ファイル数とページ数が合っていることを確認して表紙1ページ それ以下を見開きとして確認、裏表紙1ページと確認。欠けてるページがないことを確認。
以上で配信用原盤の完成です。